茶摘みで見つけた、手を通して感じる心のやすらぎ

先日、友人が主催する紅茶作りのワークショップに参加してきました。

きっかけは今年の春。
庭の草刈りをしていて、存在をすっかり忘れていた茶の木を見つけたことでした。

愛らしい新芽を前に、何か作れないかとネットで調べ、紅茶にできることを知りました。
早速作ってみると、わりと美味しくできた気がします。
自分で作ったからかもしれません。

秋になり、お茶問屋「かみや園+」を営む友人のワークショップがインスタに流れてきました。
美味しい紅茶作りのコツを教えてもらおうと、迷わず参加を決めました。

目次

小学生の時以来の、あの場所へ

開催場所は、私の出身地・雲南市加茂町にある砂子原。
ご協力いただいた砂子原茶業組合さんには、小学3年生の社会科見学でもお世話になりました。

まさか、大人になってまた足を運ぶことになるとは。

あの時のことは、工場で茶葉に触れたことくらいしか覚えていませんが、
今回、茶業組合の坂本さんが語る、お茶での村おこしと最盛期の話はとても興味深いものでした。

中でも印象的だったのは、有機JASの認定を受けるため無農薬・無肥料に切り替えたときの話。
無肥料にすると二番茶、三番茶の芽はあまり伸びなくなる一方で、病気や害虫は減ったのだそうです。

普通は逆。

農薬は病気や害虫を減らすために使うもの。
無肥料だと大きくはならない代わりに、病気や害虫を寄せ付けないぐらい元気になるのか。
自然療法のS先生の言葉が頭をよぎります。

やってみて初めてわかることがあるのだと思いました。

お話を聞く間、茶業組合で作られている煎茶「あんがい まいよ」(出雲弁で「案外、美味しいよ」の意味)をいただきました。
からだがスッとするような、懐かしい味わい。

実家では毎朝、起きてすぐ一番茶として煎茶を飲むのが習わしでした。
「気持ちがシャキッとするから」と、父はよく言っていました。
祖父母が存命の頃は、10時と3時のたばこ(出雲弁で「休憩」の意味)にも煎茶を。

昔は家に茶畑があり、お茶は買うものではありませんでした。
棚の上には、墨で「佐藤家」と書かれたブリキの缶がいくつも並んでいました。

久しぶりの煎茶の香り、味わいとともに、そんな懐かしい記憶がよみがえりました。

紅茶作りのステップ

この日は、前日に摘まれた茶葉を使って、作り方のデモンストレーションをしていただきました。

①一芯二葉(三葉)で摘んだ茶葉を一日程度置く
②萎凋させた茶葉を一時間ほど揉む
③しばらく置き、茶色に近づくまで発酵させる
④発酵止めに、フライパンで焦げないよう5〜10分ほど火を入れる(オーブンでも可)
⑤乾燥させる

ただし、これはあくまで目安。
その日の気温や湿度によって一様ではなく、何度も経験を重ねながら、自分好みの紅茶に仕上げていくものなのだそうです。

作り方の詳細や具体的なコツは、「かみや園+」のワークショップにぜひご参加ください。

実際、私が後日作ったものは、④を長めにして水分を飛ばしたところ、香りが飛んでしまいました。
香りを残すには、どのように乾燥させるか、保管させるかが鍵のようですね。

茶摘みで、心が満たされた

茶葉を発酵させている間、茶業組合さんの茶畑へ茶摘みに出かけました。

かつて同じ町内に住んでいながら、行ったことのない場所へどんどん入り込んでいきます。
こんなところがあったんだ。

最盛期は9ヘクタールあったという茶畑も、今は4ヘクタールほど。
作り手の高齢化と、家庭や職場で煎茶を飲まなくなったことが背景にあるそうです。

坂本さんが社会科見学に来た小学生に急須を見せて「知っているか」と尋ねても、誰も知らない。
お茶はペットボトルで飲む、そんな時代になりました。

一面の茶畑で、みなさんそれぞれに茶摘みが始まりました。
秋はあまり芽が伸びておらず、左右に目を配りながら、黄緑色の若葉をそっと摘んでいきます。

この時間、すごく心がやすらぎました。

お茶の木を愛でながら、若葉をぷちっと手折る感触を味わいながら、一歩ずつ進んでいく。
雲が出て、風もゆるやかに吹いていて、いつまでもこうしていたい。
そんな心地よさでした。

植物、生き物に手を触れるということ

この感覚には、覚えがありました。

春、家の茶の木の新芽を摘んだとき。
花山椒を採ったとき。
自然療法の合宿で、友人の愛犬がすり寄ってきて、そのからだを撫でていたとき。

普段、犬に触れることのない私には、不思議な感覚でした。
かわいいなあ、と。

私は、手を通じて、植物や生き物と触れ合っていました。

以前参加した大地の再生講座でも、目よりも手の感覚を大切にするようにと言われました。
私が学び、実践するIAMの施術でも、手のひらの感覚でエネルギーを捉えます。
手にはすごいセンサーがあるんですよね。

もし将来、我が家でリトリートを開くことがあれば、茶の木で紅茶作りもしてみたい。
そんな思いが芽生えた一日でした。

普段、何気なく使っている手。手料理、お手当とはよく言ったものです。手は心を伝えるものでもあるかもしれません。からだと心はつながっているんですね。
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